ループ効果
精神医学の世界に「ループ効果」というものがあるそうで。
ループ効果とは、
- 人々の分類・記述に用いることができる専門的な知識や概念や方法が日常生活に提供され、
- 分類・記述された当の人々によって、それらの分類・記述が、引き受けられたり・拒絶されたり・書き直されたりする
現象を指している。1)日常生活のなかから、専門的な分類や概念が抽出され、名付けがおこなわれ、2)その概念が日常生活によっても引き受けられる。3)その引き受けによって日常生活に変化が起こり、専門的な概念にも影響が発生する。具体的な例としては、各種のハラスメントがわかりやすい。今「○○ハラスメント」と新たな分類がさかんに生まれているけれど、専門的な概念を与えられることで、日常生活の書き換えが盛んにおこなわれている。ここには専門的知識と日常的な社会との関連がある。
勉強不足で、まだ全貌は十分に理解できていませんが……。
我々が患者と対峙する時、「何を診ているのか」を常に考え続ける必要があるのだろう。